ー 仰向けで痛みが出る理由と対処法

腰痛について考える（寝方）続きになります。先程のページで仰向けが一番腰の負担が少ないと説明しました。しかし、中には仰向けで寝ると腰に痛みが出る方も多く来院されます。体質や生活習慣など人それぞれ違うので、仰向けで痛みが出るという症状１つとっても１人ひとり原因が違います。

症状の出方を大きく４つの分類に分けてみました。

少し長くなるので、ご自身の症状に該当しそうな部分を重点的にお読み下さい。

１．仰向けで寝た直後は痛く、徐々に慣れてくる

２．仰向けで寝た瞬間から痛い

３．仰向けでも横向きでも痛い

４．寝起きが痛い

これらの４つの腰痛について説明していきます。

１．仰向けで寝た直後は痛いが、徐々に慣れてくる

このケースの場合は軽度の猫背、もしくは軽症の反り腰が原因となっている事が多くなります。反り腰を引き起こす姿勢はうつ伏せ、もしくはうつ伏せで本を読む、ヒールの高い靴を履く、正座、女の子座りなどが代表的になります。

筋肉の緊張が強く、背骨や骨盤が動きにくくなった状態。1番の原因は普段の姿勢や習慣になるので、それらを意識して改善していくことが対処法になります。

２．仰向けで寝た瞬間から痛い

この場合は重症の猫背、重症な反り腰のパターンが多いです。普段の生活の中でも不快な腰痛症状が現れやすくなります。この状態の場合、姿勢や習慣を意識するのは必須条件ですが、ここまで症状が強くなると施術と併用して改善すると効果的です。

また、妊娠中やふくよかな体系になると反り腰になるため、出産やダイエットでお腹の出っ張りが良くなると仰向けが楽になることもあります。

３．仰向けでも横向きでも痛い

この場合、神経痛もしくは内臓疾患が疑われます。神経痛の場合は全てが当てはまるわけではないのですが、左右のどちらかを下にして横になった時に、痛い側と痛くない側があったり、寝返りや立ち上がりの動作、もしくは歩いてると痺れが出るなどの症状があります。

痛みや痺れが出る原因は椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛が代表的です。

痛みや痺れが強く、しんどければペインクリニックに行くのもいいでしょう。

整形外科に関してはレントゲンやMRIなどの検査をして、背骨の隙間が狭くなっていればこれが原因ですという診断になります。

痛み止めや牽引、リハビリなどの治療を行いますが、当院ではそれでも良くならなかった人が訪れますので、手術をしないといけない腰痛や痺れを除けばまともな治療院に行かれるのも１つだと思います。

内臓疾患が原因になるケースは動作と痛みはあまり関係がありません。

仰向けや横向きでも腰痛が一定の強さで続く事も多い為、動作時に痛みが強くなるのかが１つ見分ける目安になります。

また、脳梗塞などの症状の場合は右半身や左半身に症状が出ていたり、物が二重に見えたり、呂律が回らなかったり、真っ直ぐ歩けないなどの平衡感覚の異常が出たりします。

内臓疾患が疑われそうな場合はかかりつけ医に診てもらい、状態次第で精密検査などができる病院を紹介してもらうのが良いと思います。

４．寝起きが痛い

この場合は寝返りが少ない、猫背や反り腰、神経痛など複合的な要素が原因になると考えられます。寝ている時に寝返りを打たないと同じ姿勢が続いてしまうため、同じ筋肉に負担がかかり続け仰向けで腰に痛みを感じやすくなります。

寝返りができない理由

１．敷布団の問題

２．睡眠環境

３．筋肉や関節の問題

１．敷布団の問題

敷布団が柔らかすぎて身体が沈んでしまうと寝返りが打ちづらくなります。仰向けに寝るとお尻の重さで沈んでしまい、腰痛の原因を作ってしまいます。

※まだ若い頃に当時お付き合いをしていた彼女が布団が硬いと言い、低反発のマットレスをプレゼントしてくれたのですが、その後まもなくして腰痛を発症。それから毎晩こっそり外して寝ていたのはここだけの話。

２．睡眠環境

ここでいう睡眠環境の問題は寝返りが打てない状況を指します。布団の上に物を置いていたり、敷布団ではなく適当な隙間で寝ている場合です。

他にはお子さんと一緒に寝ていて寝返りが打てない、ペットと寝ているため寝返りが打てないなども含まれます。

これらを改善するためには仰向けでも横向きでも寝返りを打てる適度なスペースと環境を作ることが何よりも大切です。

３．筋肉や関節の問題

筋肉の強い緊張や関節の歪みが強くなると寝返りが少なくなることがあります。

強い筋肉の緊張で体が動きにくくなっていたり、仰向けや寝返りで痛みが出る場合は無意識のうちに寝返りを打たない場合もあります。

寝返りができない腰痛を改善する方法

睡眠時間は1日の中で多くの割合を占める為、睡眠環境を整え寝返りを打ちやすい状況にしてあげる事は腰痛改善において重要です。

仰向けで腰痛が出る原因は普段の姿勢や習慣になるため、まずはご自身の癖を改善していく事を心掛けてください。

運動不足が続き以前より５キロ以上太っている人は重心が変わり、腰に負担がくるためダイエットも必要になってきます。

腰の痛みが出るから仰向けになっていないという場合は、姿勢や習慣を改善したり、必要であればダイエットも行いながらまともな治療院なども併用できると効果的です。

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